内在する仏 如来蔵

全ての人に成仏の可能性を認める如来蔵思想はインドでどのように生まれ、いかなる問題をはらみつつ展開していったかをやさしく解説。

著者 鈴木 隆泰
ジャンル 仏教 > 仏教一般
シリーズ シリーズ(仏教・宗教) > シリーズ思想としてのインド仏教
出版年月日 2021/03/24
ISBN 9784393134467
Cコード 0015
判型・ページ数 4-6・240ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税)
在庫 在庫あり
すべての人に成仏の可能性を認める如来蔵思想はインドでどのように生まれ、いかなる問題をはらみつつ展開していったかを、最新の研究成果を踏まえ、わかりやすく解説。東アジア仏教にも大きな影響を与えた如来蔵思想を一般向けに解説した初めての本。

●本書は電子版もございます。

「じんぶん堂 powered by 好書好日」に関連記事を掲載しました → 「仏と〈私〉はどう違うのか? 如来蔵思想の魅力と課題」
序 章 如来蔵とは何か
 (一)如来蔵の語源
 (二)如来蔵研究史
第一章 如来蔵思想に関わる経典と用語
 (一) 如来蔵思想を説く主要な経典
  『涅槃経』/『如来蔵経』/『不増不減経』/『勝鬘経』/『楞伽経』/『大雲経』/『央掘魔羅経』/『大法鼓経』
 (二)如来蔵思想に関わる用語――大乗仏教の如来観
  仏性/法身/本覚/種姓/真如/四句:常住・堅固・寂静・恒常/我(アートマン)
第二章 如来蔵思想の淵源
 (一)初期仏典に見る淵源――自性清浄心と仏塔
  (1)自性清浄心
  (2)仏塔
 (二)初期仏教から大乗仏教へ――仏・成仏の拡大:『法華経』
 (三)『華厳経』「如来性起品」――仏智の滲透
第三章 如来蔵思想の誕生
 (一)『大乗涅槃経』における如来蔵の宣言
 (二)『如来蔵経』における如来蔵の受容
  釈尊による蓮華の奇瑞/ヴァジュラマティ菩薩の質問/『如来蔵経』における九喩
第四章 『宝性論』より見る如来蔵思想
 (一)如来蔵の三義――法身遍満・真如無差別・種姓存在
  Ⅰ 蓮華中の仏/蓮華の中の諸仏の喩え
  Ⅱ 衆蜂と蜜/群蜂に囲まれた蜂蜜
  Ⅲ 籾の中の穀物/皮殻に覆われた穀物
  Ⅳ 汚物中に落ちた金/不浄所に落ちた真金
  Ⅴ 地中の宝蔵/貧家の地下にある宝蔵
  Ⅵ 果実中の芽/樹木の種子
  Ⅶ 弊衣中の仏像/ぼろきれにくるまれ、道に捨てられた仏像
  Ⅷ 貧女胎中の王子/貧女が転輪王子を懐胎する譬喩
  Ⅸ 泥模中の金像/鋳型の中の真金像
  〈法身〉/〈真如〉/〈種姓〉
 (二)如来蔵三部経――『如来蔵経』『不増不減経』『勝鬘経』
  『不増不減経』/『勝鬘経』
第五章 如来蔵思想の展開
 (一)如来蔵思想の問題点
  (1)修道論的課題
  (2)構造的課題
 (二)『大法鼓経』による解決
  (1)『大法鼓経』の説く如来
  (2)如来蔵思想の根本理念
  (3)如来と衆生の関係
  (4)アートマンの実在性
  (5)空性説の超克

あとがき
参考文献

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