ナザレのイエス
なざれのいえす
◆春秋社創業90周年記念出版◆
現代ほどイエス像が混乱している時代はない。単なる歴史学的方法によるイエス像は研究者個人の主観による総合によらざるを得ず、互いに相反するイエス像を提供することになった。いまこそ歴史学的方法を前提しつつ、信仰の立場から、福音書と聖書全体を視野に入れ、十字架とイエスの働きを正しく理解するためのイエス像を求めなくてはならない。偉大な神学者である現教皇が、現代の聖書解釈学の成果を十分にとり入れつつイエスをいきいきと描いた本書は、荒野でのサタンの誘惑では現代の途上国援助の問題にも触れて「メシア」の使命を探求し、ピラトの裁判でなぜユダヤの民はイエスでなくバラバを釈放せよと叫んだかについては、福音書と教父の伝承によりスリリングな考察を進めるなど、歴史と信仰、過去と現代を縦横に結んで、汲み尽くせぬ泉としてのイエス像をわれわれに提示する。
「メシアとは何か」。正統でありながらも斬新な解釈は、しばしば目からウロコが落ちることまちがいなし。キリスト者のみならず、キリスト教やイエスに少しでも興味のある人は絶対に読むべき一冊
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