エックハルト〈と〉ドイツ神秘思想の開基
マイスター・ディートリッヒからマイスター・エックハルトへ
日本の禅や西田哲学とも響きあうエックハルトの神秘思想。絶対無の場にひらけゆく神性と真実の自己の哲学は、人類の精神史においてどのような軌跡を描くのか。先蹤たるディートリッヒの遺産や後継者ゾイゼ、タウラー、さらにはシェリングやヘーゲルにも及んだ巨大な影響をふまえつつ、エックハルトの思想的特徴を解明し、精神の危機に苦しむ現代にこそ重要性を増す「個の覚醒」の意義を明らかにする。
マイスター・ディートリッヒからマイスター・エックハルトへ